ソウル音響博物館オディウム徹底解説|予約方法と開館展レビュー2026
ソウルにある世界初の音響博物館「オディウム」では、開館展「正音:音の旅」と「オーディオコンサート」を開催中。全て無料のドセントツアー制で、事前予約が必須です。人気の秘密と予約方法を詳しくご紹介します。


ソウル市瑞草区に位置する世界初の音の博物館、
オーディオとミュージアムを組み合わせたオーディウムです。
最近、ユネスコが主催する
<ベルサイユ建築賞> (Prix Versailles)で
「世界で最も美しい博物館」部門
内部特別賞を受賞しました!
2024年の開館当時から
ずっと行きたいと思っていましたが、
予約が非常に取りづらく、なかなか踏み出せずにいましたが、
最近ついに成功し、
レビューを残したいと思います。

結論から申し上げますと、
非常に素晴らしく、
予約が困難であることを考慮しても、
目と耳が贅沢を味わえる
唯一無二の体験であり、
本当に訪れる価値のある場所だと感じました。
オーディウム博物館の予約方法


オーディウムでは現在
2つのプログラムが開催されています。
開館記念展である <正音:音の旅路> と
レクチャー <オーディオコンサート>です。
どちらも無料展示ですが、
個別観覧はできず、
ドセントツアー形式のため、
事前予約なしではご訪問いただけません。
私はオーディウム訪問が初めてでしたので、
博物館全体を巡る
開館記念展を予約したかったのです!

ヴィンテージスピーカーの保存のため、
週3回、木、金、土曜の3日間のみ運営されており、
予約は2週間単位で開始されますが、
競争は非常に激しいです…!
予約開始時間ぴったりに入場したにもかかわらず、
待機人数は500人台でしたㄷㄷ


私は2月初旬に
運良く予約に成功しました!
当時はスクリーンショットを撮る余裕がなくて笑
2時5分頃に再度確認したところ、
すでに全席完売でした。
予約可能時間は
午前10時、11時、
午後1時半、2時半、3時半の
計5回です。
実際に訪れてみると、
1回の定員は24名でした。
それでは競争が激しいのも当然です…!

ご興味のある方は、
ぜひ!通知設定をして、
予約成功させてくださいね :)
良才(ヤンジェ)オーディウムへの行き方

瑞草区の閑静な郊外、
清渓山入口(チョンゲサンイプク)駅近くに位置するオーディウムは
まず建物自体が圧倒的な存在感を放っています。
私はこのような芸術的な建築物を見ると、
いつも誰がなぜ作ったのかが気になるのですが、
オーディウムは、
KCC創業主である故チョン・サンヨン名誉会長の遺産と、
KCCチョン・モンジン会長の私財によって
建築家隈研吾氏の設計で建てられ、
現在はソジョン文化財団法人が
運営しているとのことです!
📍 オーディウム
ソウル特別市瑞草区献陵路8ギル6
場所:
ソウル特別市瑞草区献陵路8ギル6
(清渓山入口駅より徒歩20分、
バス利用推奨)
営業時間:
木、金、土曜 10:00 - 17:00
(日曜~水曜 定休)
予約:
オーディウム公式サイトより可能
(14歳以上の方のみ観覧可能)


音をテーマにした博物館だけに
パイプオルガンを模した
建物の外観とは!
近くで見ると、今にも降り注ぎそうな
パイプが本当に壮観でした。
ちなみにこの建物は
隈研吾が韓国で初めて手掛けた
作品だそうです :)


意外にも、正面に見える空間は
入り口ではなく、
階段を降りていくとオーディウムの正面玄関を
見つけることができます。


オーディウムのロゴを象った
彫刻作品を通り過ぎ
階段をもう一層降りていくと
ついにエントランスが広がります :)


入り口は地下2階で
案内デスクとアートショップがあります。
展示スペースは1階から3階までで
構成されています。

展示は地下2階のアートショップ入り口から始まり、
観覧開始20分前からチケット発券が
可能です。
予約が成功するとQRコードを
メッセージで受け取ることができ、
このQRコードを提示すると
チケットに交換できる仕組みでした。
チケット発券と同時に手荷物預かりも可能で、
ドーセントツアーの所要時間が約110分かかるため
お手洗いも事前に済ませておくことを
おすすめされました。

さらにオーディウムは、お手洗いに至るまで
建物の外観のパイプデザインが
続いているような雰囲気で
洗面台のデザインが目を引きました!
オーディウム展示
<正音:音の旅路> レビュー

お手洗いも済ませ、
オーディウムのパンフレットとチケットを受け取った後、
待機スペースのオーディトリアムで
ツアーが始まるまで
しばらく待ちました。
ここではオーディウムに込められた
隈研吾の建築と、
原研哉のブランディングデザインに関する
映像を見ることができました。


私は11時予約でしたので
10時45分頃に到着しましたが
ちょうど良かったようです :)

ドーセントツアーが始まると、
まずエレベーターで3階の展示室1から
見て回ります。
<正音:音の旅路>展では
「良い音とは何か」という問いに対する
一つの定義として、
原音の忠実な再現を重視する
「ハイファイ」を提示しています。
これに基づき、オーディウム所蔵品の中から
最も新しい1950~60年代の
スピーカーから始まり、
時を遡って
最も古い1890年代のコレクションまで
順に見ていきます。
1.1950-60年代 家庭用ハイファイ


1950年代に入り、
それまでは映画館でしか体験できなかった
ハイファイ音響を
家庭用スピーカーとして製造する
革新が実現したとのことです。


当時の革新的なブランドとしては
JBL、マッキントッシュ、マランツがありましたが、
これら3つのブランドは、現在も
音響事業を営んでいる
歴史あるブランドですね。
初めて発売された当時は
ほぼ日本の家一軒分の価値に
匹敵するほど
高価な製品だったそうです…!
2. 1930〜40年代の映画音響システムの二大巨頭、アメリカとドイツ
次の展示室へ進むと、
時代を少し遡り、
第二次世界大戦の激動期であった
1940年代の音響システムに
出会うことになります。
当時はアメリカとドイツのブランドが
劇場サウンドシステムの
二大勢力を築いていました。


左がアメリカのウェスタン・エレクトリック、
右がドイツのクラングフィルムです!
両方のスピーカーで音楽を聴き比べてみたのですが、
微妙な違いがあるのですね。
専門家の方々も好みが分かれるとのことですので、
ぜひ耳を傾けて聴いてみてくださいね :)
(個人的にはウェスタン・エレクトリックの方が好みでした!)
およそ100年前のスピーカーの音色が
今聴いても素晴らしいことに驚きました。
音楽に集中できるよう
展示場の照度も下げてくださり、
皆が静かに立って聴音する中で、
大変素晴らしい体験でした。
3. 始まりの地点へ
次の展示室では
ハイファイシステムの始まりと終わりを担う
ソースとスピーカーについて学ぶことができました。
ソース = 周波数信号を生成する装置や媒体
スピーカー = 信号を聴取可能な音として出力する装置


第2展示室で出会った
ドイツブランド、クラングフィルムの
初期1930年代の作品であるスピーカーです。
この当時、有声映画という革新によって
映写機とスピーカーが共に発展し、
映画館でのスピーカーに対する需要が
爆発的に増加したとのことです。


反対に、ソース(入力装置)の中でも
やや後期の発展した機器である
カッティング旋盤も興味深かったです。
私は小学生くらいまでは
CDを使っていた記憶があるのですが、
CDに音楽をコピーする際などに
「CDを焼く」という表現が
ここから来ていたのですね(笑)
音を直接媒体に記録するとは、
今見ても不思議に感じますが、
当時はどれほど驚くべき
技術革新だったことでしょう!
4. スタジオモニター
次の第4展示室では、
ラジオ放送局や録音室で使われる
ラウドスピーカーで実際に聴音することができました。
正確で偏りのない音を再生し、
オーディオ専門家が録音を評価する際に
役立つ役割を果たすとのことです。


ここではビートルズの『Yesterday』を聴音したのですが、
この曲には、なんと5つの楽器が
使われているそうです!
一般的なスピーカーでは音が混ざってしまい
ほとんどの一般の人は
単なるバイオリンだと考えがちですが、
ラウドスピーカーで聴くと、
弦楽四重奏が聴こえたという鳥肌ものの体験でした…!
5. 録音と再生
第4展示室までの見学を終えると、
エスカレーターで
2階へと移動します。
ガラス窓越しにパイプの間から
自然光が差し込み、
移動の過程そのものも
壮観でした!


2階のホールでは、もう少し過去に遡り、
1900年代初頭まで使用されていた
蓄音機を見ることができました :)


特にこの蓄音機では
実際に試聴してみたのですが、
音質はもちろん、現代のスピーカーと比べるべくもありませんが、
この蓄音機がまだきちんと作動するということが
とても不思議でした!


展示室の最後には、24種類の音楽を
選択して聴ける
ジュークボックス型の蓄音機があったのですが、
最初は壁掛け時計かと思いました!
このような方式の大型蓄音機は
家庭用というよりは商業用として
硬貨を投入して有料で稼働する仕組みで
レストランやバー、遊園地などで
使用されていたそうです :)

6. 1920-30年代 ウェスタン・エレクトリック製ホーンスピーカー


次の展示室では
ウェスタン・エレクトリック初期の
ストレートホーンスピーカーと
様々なホーンを見学することができました。
この時、私は他の展示品に気を取られ、肝心の
ウェスタン・エレクトリックのスピーカーを撮り忘れてしまい、
左の写真はオーディウムの公式ホームページから
お借りしました。
7. 1920-30年代 カーブホーンスピーカー


最後の展示室では
1920年代に製作された
カーブホーンスピーカーで
音楽を鑑賞することができました。

カーブホーンスピーカーは、音楽の低音を最大限に
活かすためにカタツムリのような曲線形状で
製作されたそうです。
1927年、『ジャズ・シンガー』という有声映画が
公開され、無声映画の
終焉を告げた歴史が詰まったスピーカーでもあります。
説明を聞いてから音楽を聴いたせいか
低音のずっしりとした重厚感が
よく伝わってくる感じがいたしました。
特別展:収集と記録


次には特別展が開催されていました。
最初に出会った「収集と記録」は
写真家深尾大樹氏が
オーディウムの所蔵品を
様々な角度から撮影しアーカイブした
特別展示でした。
特別展:ミュージックボックス


私が最も印象深かった展示室です!
2番目の特別展は
自動ピアノと蓄音機の祖先にあたる
ミュージックボックスの歴史が紹介されています。
韓国では日本の影響で
「ジュークボックス」として知られていますが、
17世紀頃ヨーロッパで初めて発達し始めた
機械仕掛けの楽器は元々
「ミュージックボックス」と呼ばれていたそうです。


現在はオルゴールのように
装飾用として活用されるシンプルな技術ですが、
音楽を再生し、所有したいという気持ちは
何百年も前も今も変わらないのではないでしょうか。
音楽に対する熱望の起源を
垣間見るようで、新鮮で興味深く感じました :)
実際に大型ミュージックボックスで
演奏される音楽を聴く体験も
大変印象的でした!
オーディウムラウンジ

最後に、再び地下2階へ降りて
オーディウムラウンジの空間に入りました。
足を踏み入れた瞬間、全く異なる雰囲気の空間に
驚かされました!
正面に見えるのは、なんと
大型のミュージックボックスで、
デンマークで実際に使用されていたものだそうです!
ただし、ヴィンテージ品のため故障が多く
現在は修理が必要な状態なので
残念ながら、直接聴くことはできませんでした。
修理が完了するには5〜6月以降になるだろうと
おっしゃっていました 😅


反対側の壁面には、世界最大級という
LPコレクションが陳列されており、
最高レベルの演奏が収められた名盤を
集めたコレクションだそうです。


LPの名盤を直接聴くことができる
ラストチャンスの試聴機会があったのですが、
流してくださるレコードの選曲も非常に...👍
プレイリストは、ドーセントの方々によって
少しずつ変わるそうですが、
私は
ケビン・マホガニーというジャズ歌手の
「When October Goes」という曲が
とても気に入ったので、メモしてきました。


オーディウムアートショップ


展示を全て見終え、最後に
アートショップを見学しました。
規模は大きくないので
気軽に見て回ることができます。
レジカウンターの後ろに位置していたのは
なんとイカゲームに登場した
ジャズフィギュア「リトル・ジャマー」の
オルゴールだそうです!



ミュージアムショップには
原研哉氏と隈研吾氏の
著書や、上質で洗練された雰囲気の
ノート、エコバッグ、鉛筆などのオーディウムグッズがありました。
午前11時に始まり、午後1時頃に
オーディウムを出るまで、
110分という時間が
あっという間に過ぎ去りました。
第二次世界大戦時代の米国から
蓄音機が発明されたエジソンの執務室、
ヨーロッパの人々がミュージックボックスを楽しんでいたバーまで
時代と空間を行き来しながら
「良い音」を探求する旅でしたね。
単なる展示というよりは、
実際に音楽を聴く時間も加わり、
まるで一本の音楽ドキュメンタリー映画の中に
入り込んだような気分でした。
今回の投稿では、実際の空間の
半分も表現しきれていないような感覚は
初めてです…!
私にとって非常に印象的な空間でしたので、
次回はレクチャーの予約も
挑戦してみたいと思います!
オーディウム博物館
ウェルネスアーカイブ指数
時代と空間を行き交い、良い音を探し、感じる唯一無二の旅

旅行前(期待度):★★★★★
旅行中(体験度):★★★★★
旅行後(記憶度):★★★★★
*ウェルネスアーカイブ指数とは?
よくある質問
OdiuM開館展「正音:音の旅」はどのように予約し、運営されていますか?
OdiuMは個別観覧はできず、ドーセントツアー形式で進行するため、事前予約が必須です。展示は週3回、木・金・土曜日のみ運営され、予約は2週間ごとに開始され、1回の定員は24名です。
OdiuMドーセントツアーの所要時間と開始地点はどこですか?
OdiuMドーセントツアーは約110分かかります。展示は地下2階のアートショップ入口から始まり、QRコードを提示してチケットを受け取ります。観覧開始20分前から入場可能です。
OdiuM開館展「正音:音の旅」で、1930-40年代の映画音響システムを直接試聴できますか?
はい、「正音:音の旅」展では、1930-40年代の映画音響システムの二大巨頭であったアメリカのウェスタン・エレクトリックとドイツのクランクフィルムのスピーカーで音楽を直接聴くことができます。専門家でも好みが分かれるほど、微妙な音色の違いを感じることができます。
OdiuM特別展「ミュージックボックス」で、自動ピアノや蓄音機の祖先にあたるミュージックボックスの演奏を聴けますか?
はい、2番目の特別展である「ミュージックボックス」展示館では、自動ピアノや蓄音機の祖先にあたる大型ミュージックボックスで演奏される音楽を直接聴く体験ができます。これは、音楽を所有し再生しようとする人間の願望の起源を示しています。
OdiuM博物館は何歳から観覧できますか?また、展示場の入口はどこにありますか?
OdiuM博物館は14歳以上から観覧可能です。建物の外観とは異なり、入口は階段を降りて地下2階にあり、案内デスクとアートショップが併設されています。
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