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こんにちは、旅行ライターのナブリーです。
ユダヤ人地区巡りの最終回として、クラウスシナゴーグの次に訪れたピンカスシナゴーグとその屋外展示をご紹介します。
これまでに巡った場所とは趣が大きく異なり、静かに心を落ち着けて歩くような空間でした。

クラウスシナゴーグを出て少し歩くと、ピンカスシナゴーグと旧ユダヤ人墓地の入り口が続いていました。
共通入場券で入れる場所でしたが、中へ足を踏み入れた途端、雰囲気が一変するのを感じました。
これまでの2箇所が華やかな建築や装飾を鑑賞する場所だったとすれば、ここは自然と歩みを緩め、案内板の一つ一つをじっくりと読みたくなる場所でした。
すぐ隣には旧ユダヤ人墓地へと続く入り口があり、周囲の路地には関連する記念品を売る露店が並んでいました。
ユダヤ教のシンボルが描かれたマグネットやTシャツなどの小物を眺めながら歩いていると、この地域全体がユダヤ人地区という一つの物語で繋がっていることを改めて実感しました。

📍 Pinkas Synagogue
3, Široká 23, Josefov, 110 00 Praha-Praha 1, チェコ
入り口の案内板には、ピンカスシナゴーグと旧ユダヤ人墓地が並んで表記されていました。
開館時間は、以前ご紹介したクラウスシナゴーグと同様に季節によって異なりますが、
夏期(5月~8月)は9:00から19:00まで、
冬期は16:30までとなります。
土曜日とユダヤ教の祝祭日は休館という点も共通しています。

シナゴーグの壁に沿って続く屋外展示の名前は、
「帰らざる旅(Cesty bez návratu / Journeys with No Return)」でした。
これは、チェコの地で起こったホロコーストの犠牲者を追悼する常設展示だと案内板に記されていました。
展示の説明によると、1939年から1945年の間に、チェコ国内からおよそ81,000人ものユダヤ人がゲットーや強制収容所に追放され、そのうち78,000人以上が命を落としたとのことです。
白黒写真には、荷物を持った人々が駅へと歩いていく姿が写し出されており、
その横に記された「誰も自分たちがどこへ行くのかを知らなかった」という一文が、長く心に響きました。

次の案内板は、「集結地(Shromaždiště / Assembly Points)」についての内容でした。
保護領全域に合計15箇所の集結地があり、そこに集められた人々は荷物をまとめ、所持品を申告した後、駅へと移動させられたとのことです。
追放人数を示した地図にはプラハだけで44,712人、チェコ全域で合計76,883人という数字が記されていました。

続く案内板は、テレージエンシュタット・ゲットー(Ghetto Terezín)についての説明でした。
1941年から1945年の間に、約14万人がここへ移送され、そのうち約84,000人はさらに東の収容所へ送られ、そこで約33,500人が命を落としたとされています。
テレージエンシュタット・ゲットー内でも3万5千人以上の人々が命を失ったという一文を読みながら、一つ一つの数字が実在した人々であったことを繰り返し心に刻みました。

観光地を巡るというよりは、一時立ち止まり、過ぎ去った時間と向き合う場でした。
プラハ旅行では、華やかな建築物や美しい風景ばかりに目を奪われがちですが、ユダヤ人地区の最終コースとしてこのような空間を訪れると、旅の重みが少し変わるような気がします。
ユダヤ人地区を訪れる計画があるなら、ぜひ時間に余裕を持って、案内板の文章もじっくりと読んでみることをお勧めします。
追放された人々の数や死亡者の数を一つずつ読み進めるうちに、ふと異なる国の悲しい歴史が、時代や場所は違えど、人間の尊厳が失われた共通の痛みとして胸に迫ってきました。
異国の地で向き合った他民族の悲しい歴史が、かえって私たち自身の歴史や、平和への思いをもう一度深く考えるきっかけとなりました。
写真を撮るよりも、文章を読み込むことに時間を費やした場所であり、他の観光地のように「映え」を意識した写真を残すための場所ではありませんでした。
しかし、プラハという都市が持つ多層的な歴史を理解する上では、華やかな城や橋よりも、むしろこの場所が多くのことを教えてくれたように感じます。

今回の記事では、ピンカスシナゴーグとホロコースト追悼屋外展示を中心にまとめました。
プラハのユダヤ人地区は、短ければ半日、ゆったりと巡るなら一日ほど時間を取って見学することをおすすめします。
次回の記事では、プラハ3日目の他の場所の物語へと続けていきたいと思います。
ピンカス・シナゴーグは夏期(5月から8月)は午前9時から午後7時まで開館しています。土曜日とユダヤ教の祝日は休館です。
「帰らざる旅路」は、チェコ領内で犠牲となったホロコースト犠牲者を追悼する常設展示です。1939年から1945年の間に、チェコから約81,000人のユダヤ人が追放され、そのうち78,000人以上が命を落としました。
1941年から1945年の間に、約14万人がテレージン・ゲットーに移送されました。このうち、3万5千人以上がテレージン・ゲットー内で命を落としました。

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